先日、久しぶりにYouTubeを開いたところ、おすすめ動画の中にこんなのを見つけました。
現代の日本人が体幹を固定して四肢の先端を動かすという身体の使い方をしているのに対し、昔(明治維新より前)の日本人は真逆の使い方をしていた、という内容のものでした。
その中では具体的な例として、お風呂で左の腕を洗うときの右腕の使い方が取り上げられていました。
現代の私たちが、右腕の肘関節を曲げ伸ばしして肘から先だけを動かしている一方で、昔の人たちは左腕に当てた手の位置を上下させるために肘から肩、さらには肩甲骨を動かす様子を紹介しています。
(ちなみに肘から手首までの部分を「小手」、肩から肘までの部分を「腕(かいな)」という呼び方があります。
動画の中では肘から先を総称して「小手先」、肩から肘を「腕(うで)」と表現しています。)
これを観ながら、自分でも身体を動かしてみてハッとしました。
体幹を固めるのではなく動かす。
腕は肩からではなく鎖骨から。
知っているのに、出来ていなかった!
このブログでもご紹介していながら、その知識・ワークを実生活に落とし込めていなかったことに気づいて愕然としました。
まさに汗顔の至りです。
それからというもの、お風呂はもちろんのこと、拭き掃除・掃き掃除から歩き方まで、生活での動作がいかに「小手先」の動きになっていたのかを確認して、どう動かせばよいかを考えるようになりました。
例えばトイレ掃除。
便器内側の縁をぐるっとひとまわり雑巾で拭く際には、手首の曲げと撚りという、まさに「小手先」の動きだけで雑巾を操作していたことに気づきました。
そこで次に「いかに手首を使わずに拭くか」と考えます。
手は雑巾を持つだけにして、その操作を肘で行おうとすると自然と腕(かいな)をひねらざるを得なくなり、それに合わせて肩甲骨や鎖骨を動かすという身体の使い方にたどり着きました。
こういった修行のようなことは私個人の興味・関心(からだオタクです)から行っているだけですので、これをお読みの皆さんが真似する必要はありませんが、こういう世界もあるのだと知っていると御自分の身体の見方、身体との付き合い方が変わってくるかもしれません。
そしてもし、おもしろいなぁと思ったら、まず手始めに上の動画の中に出てくる腕を洗う動きをやってみてくださいね。
(肩甲骨の辺りが温かくなるのを感じられたら上手く動かせている証拠です。)
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