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執筆者の写真musubi.toshiyuki

部分と全体

かれこれ15,6年前の話です。

ゴルフクラブのメーカーに勤めることになった私は、こりゃぁいいきっかけだとばかりにゴルフを始めました。

「我流は後で苦労するから最初はきちんと教わっておいた方がいい」という父のアドバイスもあり近所のゴルフスクールに入りました。

第一回のレッスン。期待に胸膨らませて臨んではみたのですが・・・


「スタンスはこう。グリップはこう。ヘッドはこう。」


初めに「型」を説明してあとはその「型」とのズレを指摘するだけという、文字通りの「型にはめる」教え方でした。

グリップがどうだの、ヘッドがどうだの、ボールが真っ直ぐ飛ばないのは型通りに出来ていないからと言わんばかりの指導で、2回目以降は行くのが馬鹿馬鹿しくなったのを覚えています。

そんな感じで大して上手くもならないまま卒業し、こんなもんなのかとモヤモヤしていた時のこと、ゴルフ用品協会が行う初心者向けのゴルフイベントの企画が持ち上がりました。

社内では数少ない初心者であった私は有無を言ういとまもなく参加することになったのですが、それと引き換えにゴルフクラブとゴルフスウィングの研究をされている社内のスペシャリストのMさんから直々に指導していただく機会を得ました。

期待よりも緊張で胸が高鳴る中、レッスン最初のMさんの言葉が衝撃でした。


「クラブを握ったら、グリップを真横(右)に持ってきてください。

そこから真下に降ろして、真横(左)にあげる。

これがスウィングです。」


「これに体の回転を加えるとゴルフのスウィングになります。」


この言葉を聞いた時、心底「この人に教わりたい!」を思いました。


最初に行ったスクールの教え方は言ってみれば「部分の寄せ集め」。

手はこう、足はこう、腰はこう、頭はこうと部分の指導はするもののそれらを統合する全体像を提示しませんでした。

それに対してMさんの指導は、まずスウィング全体に底通する原理を示したうえで細部をみていくというものです。

この指導の在り方に深く共感したからこそ、「教わりたい!」という気持ちが湧き上がってきたのでした。


その後いろいろな曲折があり整体師の道に進むことになるのですが、この時の共感した思いは、カラダに関する指導をする際の心得として今も大事にしています。


「全体」を分解すれば「部分」を得られますが、

「部分」を集めただけでは「全体」にはならないのです。



来たる4月15日(土)「楽に歩ける!疲れない歩き方教室 〜Forest Walking〜」を開催します。

小手先のテクニックではない、歩き方の全体像を、小学生でも楽しめるようにお伝えしたいと思っています。


詳細とお申し込みは下記のリンクをご覧ください。


ご参加お待ちしております。


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