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執筆者の写真musubi.toshiyuki

草鞋

「草鞋」と書いて「ワラジ」と読みます。

時代劇などで見た事があるという方は多いと思いますが、履いた事がある方は少ないのではないでしょうか?



前回ご紹介した「長い足半」の土台を踵の上まで延ばして、左右両脇に2つずつ「耳」がついた構造になっています。

鼻緒の代わりに括り紐がついていて、その紐を「耳」に通して結ぶ事で土台を足に密着させる事が出来ます。

また足半と同様に括り紐が先端にすげてあり、足指でしっかり掴む事が出来るようになっています。


主に長い距離や足場の悪いところを歩く際に履くため、つま先と踵を補強した足袋(草鞋掛け足袋といいます)と一緒に履くことが多いです。


私は過去に3回、山伏修行の体験会(2泊3日が1回、半日が2回)に参加して、自作の草鞋で山を歩きました。



「ほぼ裸足」の感覚。

地面の様子がダイレクトに足裏に伝わってきます。

一つとして同じではありません。

一歩踏み出す度にそれを感じ取り、足先だけでなく全身で受け止める地面との対話。

それを繰り返す中で歩き方、と言うより身体の使い方に意識が向かい、やがて身体との対話が始まります。


「山を歩くのに、こんなに気持ちのいい履き物はない」


そんな確信が生まれた瞬間でした。


山歩きをする方はもちろん、そうでない方にも是非一度体験していただきたい履き物。

それが草鞋です。

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